
一緒に暮らす3歳の猫は食いしん坊。
獣医師から「この子には大きくなる才能がある!」と告げられて以来、ダイエットが日課です。猫に痩せたいモチベーションがあるはずもなく…取り組むのは人間の仕事。
モチベーションがあっても難しいのがダイエット。
”やる気0”の猫のダイエットは家猫の幸せについて考えるミッションでした。
食べることは生きること
猫ですもの、狩りが好き。
獲物を待つように、自動給餌器からキャットフードが出てくるのを待ち続けます。一日中飽きもせず、何時間でも、何度でも。
一度もキャットフードの出てきたことがない昼間だって”今日は出てくるかもしれない"からパトロールは欠かしません。
家猫は狩りをしなくても食べられる。キャットフードは美味しくて、しかも一瞬で栄養補給ができてしまう。食べることに必死だったころの食欲で生きていたら太ってしまうのは当然です。
だから今のキャットフードは栄養を取り過ぎない、太らないための工夫もいっぱい。
そんな太らないキャットフードを選んで、与え方にも一工夫。すぐに食べ終わらないように、少量ずつ、方法を変えて、場所を変えてあげる。
そうやって時間をかけて食べると、まだ食べたそうな顔はしているけど、まあ仕方ないと毛繕いを始める。それが毎日のルーティーン。
まさに食べること=生きること。
意外と合理的
キャットフードの量も回数も、猫は理解しています。
量を減らせばもちろん猛抗議です。
給餌器の作動する時間だって本当はわかっているけど、それでも待つことは惜しまない。
そんな食欲のかたまり、本能のかたまりみたいな猫だけれど、不思議と無理強いはしないんです。そこはとっても省エネ。甲斐のないことはしない。
人間の生活パターンにも敏感で、いつもの用事だとおとなしく待っていてくれる。
「そっちも忙しいんでしょう?」とでも言うように。
人間の思い通りになんてならない。
言葉で説得して納得してもらうなんてありえない。
でも、察してくれる。先回りしたり、諦めたり。
そして無駄に腹を立てることもない。
自由で気ままでだけど、猫は合理的で割り切りがうまい。
環境がすべて
だから”そういうもの”だと思ってもらえればこっちのものです。
太陽がのぼって暮れるのと同じ。
言い聞かせるかわりに
“そういうもの”だと記憶するまで、同じ状況を繰り返す。
ご飯はこれだけ。ご飯はこれだけ。ご飯はこれだけ。
そうすると猫にとってそれはとても自然なことになる。
猫は自然には逆らわない。
人間にできるのは、そしらぬふりで一緒にいることぐらい。
私はせっかくなので自分もダイエットを始めてみました。
ここで暮らしてると調子がいい
ダイエットを始めたばかりの頃、すり寄ってきてニャーニャーと懇願されていた時にはつい可哀そうなのか?と弱気にもなったけど、しばらくしたら
床でゴロゴロしていた猫が颯爽と走るようになってた。
高い場所に一気に飛び上がるようになって、なんのためらいもなく飛び降りて。
どう見ても健康そうに見えた。
「あら、身体が軽くなって楽しそう」って思ったから迷わなくなった。
猫もここで暮らしてると最近調子がいいわ!くらいは気づいてるかもしれないなんて思ったりして。
大丈夫、食べ物だけじゃない。そう思えました。