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マクドナルドの思い出と変わらない月見バーガー

昨日マクドナルドで月見バーガーを食べた。
8年ぶりにソースをリニューアルした月見バーガーはやっぱりいつもの月見バーガーで、それが私には懐かしかった。

家から目と鼻の先にあるマクドナルドは、昔働いていた思い出の場所。
だけど昨日も行ったのは隣町。
別に嫌な思い出があるわけじゃない。だけど何故か行きたくない。

20年ほど前、私が働いていた店は主婦で成り立っていた。特に平日の主戦力は結婚や出産を機にフルタイムを辞めたお母さんたち。

彼女たちは、園児や小学生だった子どもが高校生になってもまだその場所にいて、社員が何人変わっても変わらず店を切り盛りしていた。

学生クルーは進学や就職で毎年のように入れ替わったし、ダブルワークの社会人たちも長くはいなかった。
どこにも行かない主婦だけがずっと変わらず店の顔だった。

その彼女たちは、私を長らく「前にいた人」としてOG扱いしてくれた。なにしろ家から近かったのでアルバイトを辞めても店に行く機会はあった。

彼女たちは変わらず笑顔で迎えてくれた。ありがたいことだと思う。
でもそのウエルカムな空気が私を遠ざけていった。

距離も距離感も日に日に離れていく。
それでも顔を見ればお互いに変わらない関係を装うことになる、それが嫌だった。

 

今はもう誰もいない。
人だけじゃなく、店の内装も、商品の値段も、システムだって違う。
毎回脚立を使って手動で入れ替えていたカウンターの上のメニューボードはモニターに変わった。ハリーポッターに出てくる肖像画のように滑らかに動いて自動で商品を映し出してくれる。

何もかも変わった。

もう私をOG扱いする人はいない。もうただのお客さん。
それでもまだにあの店に行かないのはなんなんだろう?

ふと思い立って、かつては“自分の場所”だった母校を訪ねてみたら
“建て替えられた校舎に見知らぬ学生があふれる知らない場所”になってた…みたいな気持ちになるのが寂しいのかもしれない。

大変なことはたくさんあった。
接客は苦手だった。覚えが悪いのに頑張りたかった。シフトマネジメントは難しくて最高に楽しかった。
朝5時からのオープンシフトの時は暗いうちに出勤して、小学校へ行く子どもを店の窓越しに手を振って見送ったし、大好きなマクドナルドで働いているお母さんは、小学生だった子どもにはちょっと自慢だった。
いつだって人手不足で、特に朝や夜のシフトはいつもギリギリだった。
誰かが体調を崩すといつも、家が近い私に「ヘルプ」と連絡がきた。
正月も連休も夏休みも忙しかった。
ずっと土日も朝も夜も休んで、平日の昼間に働く仕事がしたいと思っていた。

でも、過ぎてしまえばすべて懐かしい。

今もマクドナルドが好きで懐かしくて、かけがえがなくて手に負えない。
思い出は扱いが難しい。