
UnsplashのSimon Hurryが撮影した写真
朝8時前、出勤途中でいつも見かける二人連れがいる。
少し離れて足早に、脇目も振らずに歩く女性二人組。
このあいだ、交差点で並んで信号待ちをしている後姿を見て
「あれ、ときどき見かけるあの二人は、この人たちなのかも」と気づいた。
一度気づくと、二人はいつもいた。
見かけたり見かけなかったりするのは、私が家を出る時間の方が多少不規則だったからで、
彼女たちはいつも同じ時間に、同じ場所を歩いているようだった。
どことなく顔立ちが似ていて母子のように見える。
母子と言っても二人とも大人。
娘の方がずいぶん背が高い。
いつも一緒にいるけれど特に親しげな様子もなく、二人が会話しているところは見たことがない。
出勤というわけでも、散歩というわけでもなさそうな、不思議な二人組だった。
そんな二人を、今朝は、マンションの駐車場で見た。そのまま真っすぐ道路へと出て行く。
今日もやっぱり少し離れて、無言のまま、二人でずんずん遠ざかっていく。
同じマンションに住んでたのか。
しかも今日は行先も同じだった。
そこは私の中の地域一番店。家族だけで切り盛りしているようなこぢんまりしたファミリーマート。店員さんはみんな優しい。
弓なりに曲がった道の先にあるコンビニに入った二人は、ほどなく店を出てくると、
また、もと来た道を戻って来た。
私と同じ方向に歩いていく時と、向かってくる時とがあったのは、コンビニへ行く途中で会うか、帰り道で会うかの違いだったみたい。
あれが彼女たちのお買い物ルーティンなんだろうか。
決まった時間に決まったお店に行って、買い物をして帰ってくる。
365日、あの時間に。
いつでも開いているならコンビニだろうし、この辺でコンビニと言えばあの店を選ぶよね、と店のチョイスに深く肯く。
安定感とホスピタリティ。
想像以上に、私の生きる世界は狭かった。
よく会うのは近くに住んでいるからで、起こるできごとは自然の成り行き。私と彼女たちのルーティンが重なった結果。
私はルーティンのなかを泳ぎながら、毎日を暮らしている。