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ビールが飲みたい

UnsplashYesMore Contentが撮影した写真

 

完璧な休日。午後五時半。
猫のご飯まではあと一時間。
目が覚めて、ああ寝てたのかと思う。

 

夏場みたいに気軽に、ベッドの上に寝転がるんじゃなくて、ちゃんとすっぽり布団の中。
潜り込んだら出られないのは炬燵だけじゃない。

 

読みかけの本はその辺に転がってる。
メガネも外して、電気も消して、なんにもするつもりがない。

枕に当たる首のカーブとか、緩んだふくらはぎとか、裸足の足裏が、重力を逃れて脱力してる。
ずっとこのままがいい。
じっと動かずこのままでいたい。

 

なのにビールが飲みたい。
今、飲みたくなった。冷蔵庫に入ってないのは百も承知で。

起きるの面倒。
でも冷えたビールが飲みたい。
なんならパリッと良い音のするウインナーに粒マスタードも添えて。

買い物行かなきゃ無理じゃん。
家から出なきゃいけないんだよ?
暖かい布団から這い出して、着替えもしないといけないのに。

ビールが飲みたい。
缶のままでいいよ。
あ、柿ピーでも。

なんてブラックな、なんて我儘な、なんて面倒くさい要求なんだ。
今日は休みだぞ、疲れてるんだぞ、心地いい布団のなかだぞ?
上司なら、恋人なら、家族なら、そう思う。
自分でもそう思う。

 

飲みたいんよな、私が。
私のために、行けるか?私。
アイスならあるわ。断るか、私。